こんにちは、屋根修理と外壁修理のプロ集団・ゼファンです。
今回は、瓦屋根の住宅に住んでいる方ならぜひ押さえておきたい、漆喰の補修について簡単にご紹介していきたいと思います。スレート屋根や金属屋根の住宅が増加している近年では『漆喰』がどのような物なのかすら分からない…と言う方も少なくありません。漆喰は、主に瓦屋根に採用されている建材で、屋根を形成するうえでどうしても生じてしまう隙間を埋めることや、屋根材の固定を目的として施工されているものです。瓦屋根を見上げた時、棟部分に施工されている白い粘土のような物が漆喰です。
瓦屋根は、屋根材である『瓦』が非常に耐久力が高いことから、瓦屋根全体としてメンテナンスフリーだと考えている方が多いです。しかし、副材として利用されている漆喰などに関しては、瓦ほどの耐久力はなく、定期的な点検とメンテナンスが必要不可欠なのです。特に、漆喰は、施工されてから徐々に硬化が進み、7~10年程度すると表面にひび割れなどが目立ってきます。そしてそれを放置すると、漆喰が完全に割れて脱落してしまうのです。したがって、こういった漆喰の脱落を防ぐため、約10年程度に1度の頻度で漆喰の補修が行われます。近年では、ホームセンターなどに漆喰セットなどが販売されていることから、DIYで漆喰の補修に挑戦する方が増加していると言われています。しかし、屋根の専門業者からすると、DIYによる漆喰補修は、状況をさらに悪化させてしまう危険があるため、あまりオススメできないのが事実なのです。
そこでこの記事では、DIYによる漆喰補修がオススメできない理由や、プロによる補修はどういった手法があるのかについてご紹介します。
DIYによる漆喰補修がオススメできない理由
それではまず、DIYによる漆喰補修がオススメできない理由からご紹介していきましょう。冒頭でご紹介したように、漆喰は瓦屋根に用いられる建材で、屋根材の固定や屋根の防水性能を目的として施工されています。この漆喰が傷んでしまうと、屋根の固定力が緩み瓦がズレてしまったり、防水性が落ちて雨漏りが始まったりする危険がありますので、完全に劣化する前に補修しなければいけません。
近年では、ホームセンターなどで漆喰の補修セットが販売されるようになっているため、安く修理するために自分で漆喰補修を行う方が増えていると言われています。しかし、以下のような理由から、DIYによる漆喰補修がオススメできないのです。
POINT1状況を悪化させてしまう危険がある
最も大きな理由はこれです。漆喰補修は正しい方法で行われていない場合、屋根の劣化の進行を止めるどころか加速させてしまう恐れがあります。
よくある事例としては、しっかりと漆喰を塗った方が良いと考え、のし瓦よりはみ出るほどの厚みを持たせてしまう…と言うパターンです。この場合、漆喰に雨水が直接あたってしまうことから、漆喰が水分を吸収し、どんどん漆喰の劣化が進んでしまうことになります。その上、漆喰の裏の拭き土まで水が回ってしまえば、屋根の防水の意味すらなくなってしまう訳です。逆に、漆喰が薄すぎてしまうと、すぐに漆喰が剥がれてしまい、拭き土が直接雨水を吸い込んでしまうことから、屋根下地の劣化を早めて雨漏りを引き起こしてしまう危険があるのです。
漆喰の施工は、正しい厚さに調整しなければいけないのですが、経験のない人であればこの調整が非常に難しいのです。最悪の場合、屋根材の固定力が得られず、ちょっとしたことで屋根材が落下し、通行人に怪我をさせてしまう…なんて危険があることも頭に入れておきましょう。漆喰の補修は「失敗できない!」工事ですので、少しでも不安があれば、専門業者に依頼するのがオススメです。
POINT2屋根の上は想像以上に危険
漆喰補修を行おうと思えば屋根の上に登らなければいけません。実は2階建ての屋根でも、その高さは6m以上あり、さらに瓦屋根は足元が非常に不安定ですので、とても危険なのです。実は、厚生労働省による調査では、建設業における労働災害で最も多いのが転落・墜落事故で、事故発生箇所では屋根が最も多いというデータが出ているのです。これは、しっかりと訓練を受けて毎日のように屋根の上に登っているプロでも、転落事故を完全になくすことはできない…という事実を表しています。
そのため、何の訓練も受けていない一般の方が屋根に登った場合、ちょっとの傾斜や濡れて滑る…などと言った理由で転倒⇒転落などと言った事故につながってしまうリスクが非常に高いのです。大した高さはないと思うかもしれませんが、打ちどころが悪ければ命の危険まであると考えなければいけません。
さらに、足の踏みどころを間違ってしまうと、関係のない場所を破損させてしまい、余計な修理費用がかかってしまう…なんて可能性も考えられるでしょう。
参考資料:厚生労働省資料より
プロによる漆喰補修とは?
ここまでの説明で分かるように、瓦屋根の漆喰補修に関しては、ホームセンターなどで材料が手に入るとは言え、DIYで行うことはオススメできないのです。それでは、専門業者に工事を依頼した場合、どのような施工が行われるのでしょうか?
専門業者による漆喰補修は、主に「漆喰詰め直し工事」と「棟瓦取り直し工事」のどちらかが行われることになります。以下でそれぞれの工事の手順を簡単にご紹介しておきます。
FLOW1漆喰詰め直し工事の手順
漆喰詰め直し工事は、劣化した既存の漆喰を全て撤去して、新しく漆喰を詰め直すという工事になります。この工事は、以下のような手順で進みます。
- 劣化した既存漆喰を撤去する
- 下地となる拭き土の表面を平らにしていきます。下地が整ったら、湿らせます。
- 新しい漆喰を塗り込みます。
FLOW2棟瓦取り直し工事の手順
漆喰の劣化を放置しすぎてしまった場合や地震や台風などの影響で、既に棟が歪んでしまったり瓦が外れてしまっている…と言う場合には、単純な漆喰補修ではなく、棟の取り直しを行う必要があります。この場合は、既存の棟を一度剥がしてしまい、一から積みなおすという工事になります。なお、瓦屋根は、既存の棟瓦などが再利用できる点が大きなメリットの一つです。
- 既存棟を解体する
- 既存棟瓦が再利用できる場合は、そのまま積みなおしていきます
- しっかりと棟瓦を固定するため、銅線などで繋ぎ合わせます
- 鬼瓦や最上部に載せる冠瓦を施工します。接続部分にも漆喰をしっかりと塗り込みます
まとめ
今回は、瓦屋根の住宅に住んでいる方に向けて、漆喰補修の注意点をご紹介してきました。瓦屋根では、屋根材の固定や屋根に防水性をもたせる目的で、各所に漆喰が施工されています。しかし、この漆喰は、一度施行すれば永遠に状態を保ってくれるような物ではなく、徐々に劣化が進行し、ひび割れや脱落と言う劣化症状が出てくるのです。屋根の防水や屋根材の固定が目的のものですので、これが劣化してしまうと、雨漏りの危険があるだけでなく、屋根材が落下してしまい通行人に怪我をさせてしまう…などと言うリスクも生じてしまいます。
したがって、10年程度に一度の頻度で、専門業者に漆喰の補修をしてもらうようにするのがオススメです。この記事でもご紹介しているように、ホームセンターなどで漆喰補修セットが販売されていますが、何の専門知識も持っていない方が施工してしまうと、間違った施工方法で状況を悪化させてしまうリスクがあります。また、高所での作業となりますので、転落事故の危険もあり、専門業者からすると、DIYで行うのはとてもオススメできないのが実情です。
現在瓦屋根に住んでいる方で、10年以上漆喰のメンテナンスを行っていない…と言う方がいれば、まずはゼファンまでお問い合わせください。
ゼファンは、自社職人及び専属外注の職人集団で屋根修理・雨漏り修理を行っているプロ集団です。調査の段階から自社の職人が行いますので、正確に原因を突き止め、屋根に最適な修繕方法をご提案しております。関西一円(大阪・神戸・兵庫・京都・奈良・滋賀)で屋根のお困りごと(屋根修理、雨漏り修理)がございましたらお気軽にご相談ください!
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