こんにちは、屋根修理と外壁修理のプロ集団・ゼファンです。
今回は、近年「瓦なのに自然災害に強い屋根材!」と注目されている、ケイミュー社のハイブリット瓦『ROOGA(ルーガ)』への葺き替えパターンをいくつかご紹介したいと思います。日本国内では、古くから『和瓦』が採用された瓦屋根が人気なのですが、素材的特徴で屋根重量が重くなってしまい、地震などがあった際には他の屋根材よりも被害が拡大しやすくなると言われています。さらに、築年数の経過した瓦屋根であれば、屋根の上に瓦が並べておかれるだけ…という施工方法になっている場合も多く、台風の強風で屋根材が吹き飛ばされてしまう…なんて被害も多いのです。そのため、「瓦は災害に弱い…」という認識が急速に広がってしまい、現在の新築業界や屋根リフォーム業界ではスレート屋根や金属屋根の需要が一気に高くなっているのです。
このような状況の中、ケイミュー社が販売するルーガという名の瓦が注目されるようになっています。ルーガは、日本の伝統である瓦屋根の外観イメージを保ったまま、従来の瓦屋根と比較して半分以下の屋根重量にまで軽量化することが可能です。さらに、屋根材の耐久力も高く、瓦を一枚一枚野地板に固定するという施工方法が採用されるため、台風などの強風にも非常に強いという特徴を併せ持つのです。つまり、このルーガという屋根材は、日本国内にある住宅の天敵『地震』と『台風』に対して非常に強いという特徴を持つうえ、従来の日本建築の外観イメージを壊さないという稀有な屋根材となるのです。
現在、瓦屋根を採用している住宅に住んでいる方であれば、「屋根の軽量化が必要だとわかっているけれど、外観的な問題で他の屋根材に葺き替えしたくない…」と考える方も多いようです。しかし、このルーガを採用すれば、伝統的な日本建築の外観を保ったまま、家族の安全を守るための屋根軽量化まで出来るのでオススメです!
一般的なルーガへの葺き替え工事見積内容
それではまず、株式会社ゼファンにおける一般的な葺き替え工事の見積もり内容をご紹介しておきましょう。ここでは参考に、60㎡の瓦屋根をルーガ鉄平(メタル仕様)に葺き替えする場合のリフォーム工事見積書をご紹介しておきます。
ちなみにケイミュー社が販売するルーガシリーズには『ルーガ鉄平』と『ルーガ雅』という2つのラインナップが存在しています。この2つの違いは、主に外観面の違いになり、耐久力の向上や屋根の軽量化はどちらの屋根材を選択しても可能です。
適用 | 数量 | 単位 | 単価 | 金額 |
---|---|---|---|---|
1.屋根葺き替え工事 | ||||
2.既存屋根材解体(瓦+土) | 60 | ㎡ | 2,500 | 150,000 |
3.既存屋根材、残土処分費 | 60 | ㎡ | 2,500 | 150,000 |
4.コンパネ下地(構造用合板12mm) | 60 | ㎡ | 2,800 | 168,000 |
5.ルーガ鉄平メタル仕様※1 | 60 | ㎡ | 7,800 | 488,000 |
6.ゴムアスファルトルーフィング | 60 | ㎡ | 800 | 48,000 |
7.軒先水切り | 20 | m | 800 | 16,000 |
8.ケラバ水切り | 24 | m | 6,000 | 144,000 |
9.棟板金 | 11 | m | 6,000 | 66,000 |
10.雨押え(シリコン打設含む) | 5 | m | 5,500 | 27,500 |
11.仮設足場 | 330 | ㎡ | 850 | 280,500 |
12.現場管理費※2 | 1 | 式 | 45,780 | 45,780 |
13.一般管理費※2 | 1 | 式 | 45,780 | 45,780 |
小 計 | 1,617,560 | |||
消 費 税 | 161,756 | |||
合 計 | 1,779,316 |
※1 新しく施工する屋根材によって単価は変わります。
※2 現場管理費、一般管理費は項目②~⑪へ3%加算した金額となります。
※ その他の参考見積例はコチラ
瓦屋根からルーガへの葺き替え工事は、上記のようなお見積り内容になります。ちなみにルーガの施工は、他の屋根材と比較すると、施工方法に細かな規定などがあることや、屋根材自体の単価が高いこともあり、全体的に割高になります。なお、使用する屋根材や、建物の大きさ、施工条件などが大きく異なる場合には、上記見積もり項目が変化することになります。
関連記事:葺き替え工事の費用について。屋根リフォームの費用相場が知りたい方はコチラ
ルーガへの葺き替え工事事例をご紹介
それでは、株式会社ゼファンで行ったルーガへの葺き替え工事に関して、いくつかの施工事例をご紹介しておきましょう。ゼファンは、屋根のトップメーカーケイミュー社による『近畿地区有力屋根工事店コンテスト』において3年連続1位を受賞しておりますので、非常に豊富なルーガ施工実績を持っています。
ちなみに、ルーガの施工は、ケイミュー社による『ROOGAショップ』の認定を受けなければ施工することができません。お近くにルーガの施工が可能な屋根業者が無い場合には、ぜひお気軽に弊社までお問い合わせください。
なお、ルーガ鉄平やルーガ雅の屋根材としての特徴は以下の記事をご参照ください。
関連記事:瓦屋根の葺き替えはルーガがオススメ!自然災害に強いと言われるルーガの実力とは?
事例1八尾市で行ったスレートからルーガへの葺き替え工事
まずは、大阪府八尾市で行った葺き替え工事です。この葺き替え工事は、経年劣化が進んだスレート屋根をルーガ鉄平に葺き替えした工事となります。スレート屋根は、カラーベストなどと呼ばれる屋根材が採用されているのですが、この屋根材自体は防止機能などを持っていなく、表面に施されている塗装の効果で屋根の防水や断熱などの各種機能が備わるのです。しかし、屋根に施工される塗装は、10年程度でその効果が切れてしまうため、塗装の効果があるうちに再塗装などのメンテナンスが必要不可欠になります。
今回葺き替え工事を行った屋根では、塗膜の効果が完全に切れてしまっており、屋根表面にコケのようなものが繁殖してしまっていました。ここまで行くと、塗装の効果は完全になくなってしまっており、屋根内にまで水の侵入を許してしまうことになります。つまり、このまま放置すると、いずれ雨漏り被害に発展してしまうということです。
そこで今回は、ケイミュー社が販売するルーガ鉄平にて葺き替え工事を進めました。ルーガ鉄平は、カラーベストと比較すると厚みがありますので、「屋根重量が重くなってしまうのでは…」と不安になる方もいます。しかし実際には、坪当たりの重さはスレートとほとんど変わりませんので、建物の耐震性には大きな影響を与えません。逆に、ルーガはスレート屋根のように定期的な再塗装などの大規模メンテナンスが必要なくなりますので、中長期的に見ると費用面も大きなメリットがあると言えます。
この葺き替え工事の施工の流れは『大阪府八尾市で行った葺き替え工事。カラーベストからルーガで建物の外観も一新!』でご紹介しています。
施工面積 | 85㎡ |
---|---|
施工費用 | – |
施工期間 | 1週間 |
屋根の形 | 寄せ谷 下屋1ヶ所 |
事例2豊中市で行った瓦屋根からルーガへ葺き替え工事
次は、大阪府豊中市で行ったルーガ鉄平への葺き替え工事です。豊中市で行った葺き替え工事は、もともと和瓦を採用していた屋根で、経年劣化で屋根材の各所に破損が見られるようになっていたため行った工事です。そして、どうせ葺き替えするならと、屋根の軽量化を進めて住宅の耐震性能向上を目指した工事となります。
屋根材の中でも『瓦』というのは、非常に耐久力が高いというメリットを持っています。しかし、土を焼き固めるという製法となっていますので、他の屋根材と比較すると圧倒的に重くなってしまうということが、現在致命的なデメリットとして捉えられているのです。ケイミュー社が販売するルーガシリーズに関しては、大人の男性がハンマーで叩いても割れないほどの耐久力を持っているのですが、従来の陶器平板瓦と比較すると、なんと半分以下の重量しかないのです。さらに、屋根材の下に屋根土を施工する…というような古い施工方法ではありませんので、瓦からルーガへ葺き替えするだけで、劇的に屋根の軽量化が進むのです。
昔から瓦屋根に住んでいる…という方であれば、「瓦屋根特有の外観を気に入っている。」という方が多く、屋根軽量化のメリットは理解しつつも、スレートや金属屋根は避けたい…と考える人が多いのです。そこで、そういった方には、日本建築の外観を保ったまま屋根の軽量化が実現できるルーガシリーズがオススメです。
施行の流れはコチラをご参照ください。
施工面積 | 57㎡ |
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施工費用 | – |
施工期間 | – |
屋根の形 | 切妻屋根 |
事例3泉大津市で行ったルーガ雅への葺き替え工事
大阪府泉大津市で行ったルーガ雅への葺き替え工事は、台風によって大きな被害を受けた瓦屋根の修理として行いました。上述しているように、日本国内で古くから利用されている『瓦』は、全屋根材の中でも特に重量のある屋根材です。日本でこのような屋根材が採用されていたのは、台風に関しては毎年必ずやってくるものであり、いつどこで発生するか分からない地震のことを考えるよりも、台風の強風に耐えられるよう重い屋根にした方が良いと考えられていたことも理由のひとつだと言われています。
しかし、勘違いしてほしくないのは、瓦は重量があるから台風の強風で飛ばされることはない…というのは大きな間違いです。というのも、近年の大型化した台風などであれば。風速50mを超えるような風になることも珍しくなく、これほどの強風だと屋根材の重さなど「ないに等しい」と言えるのです。さらに、瓦屋根というものは、もともと風を含みやすい構造になっていることもあり、実は重さがあるものの、強風に対しては別に強くないのです。もちろん、定期的な点検を行い、万全な状態で台風を迎えることができたのであれば、それぞれの屋根材が咬みあうことによって、強風で飛ばされないような耐久力を保つことができます。しかし、瓦屋根は小さな綻びやズレが出ることも多いですし、見た目上は何ともないのに小さなズレが出ていた…なんてこともあり、一般人では劣化に気付くことが非常に難しくメンテナンス不足に陥る…ということが多くなるのです。
その点ルーガに関しては、屋根下地として施工される野地板に、1枚1枚の屋根材を釘で固定することになりますので、台風の強風などを受けても、屋根材が飛ばされるようなこともありません。つまり、軽量で地震に強く、さらに強風にも強い屋根を実現できる稀有な瓦材なのです。特に、ルーガ雅に関しては、京都の街並みでも何の違和感も出ないほど、日本建築に馴染む外観をしていますので、「屋根は瓦屋根でないと!」とお考えならとてもオススメです!
施行の流れはコチラをご参照ください。
施工面積 | – |
---|---|
施工費用 | – |
施工期間 | – |
屋根の形 | 切妻屋根 |
その他の施工事例に関しては、屋根修理・雨漏り修理 施工事例一覧をご参照ください。
ルーガのラインナップをご紹介
最後にルーガに用意されている2つのラインナップを簡単にご紹介しておきましょう。ルーガには上述の通り、『鉄平』と『雅』の2つの種類が用意されています。この2つの違いは以下でご紹介しましょう。
ITEM01和瓦に近いデザインの『ルーガ雅』
『ルーガ雅』は、名前のイメージ通り、従来の和瓦に近いデザインをしています。また、『鬼』や『高棟』などの役物もたくさん用意されているため、日本の伝統的な外観に拘りがある方には非常にオススメできるタイプです。ただし、日本建築の屋根は皆さんが想像しているよりも複雑な造りをしているものもあるため、屋根によっては『ルーガ雅』を使用できない場合があります。
カラーバリエーションは、6パターン用意されています。
ITEM02スタイリッシュな『ルーガ鉄平』
『ルーガ鉄平』は、その名前からイメージできるように、平たいデザインが特徴の屋根材です。どちらかと言うと洋風建築の外観に良く合う屋根材なのですが、もともと日本瓦を使用していた建物でも全く問題なく適応することが可能です。和瓦と比較すると、すっきりとしたイメージになるので、和風建築の重厚感に拘りたいと言うのであれば、上で紹介した『ルーガ雅』の方がオススメかもしれませんね。
カラーバリエーションはルーガ雅同様に6色用意されています。
自然災害対策を考えたら『瓦⇒ルーガ』の葺き替えがオススメ
今回は、地震や台風などの自然災害に強いと言われているルーガシリーズについて、実際に弊社で行った葺き替え工事の施工事例をいくつかご紹介してきました。本稿でご紹介したように、古くから和瓦を採用した瓦屋根が人気の日本ですが、最近では瓦屋根は重量が重くなるから地震に弱い…、風を含みやすい構造になっているから台風で被害が出やすい…などと言う情報が出回っていることもあり、屋根リフォーム業界では敬遠される傾向にあります。さらに、重量のある瓦屋根から軽量な屋根材への葺き替え工事は、住宅の耐震化工事の補助金が利用できる場合があるということも、瓦屋根が敬遠される理由のひとつになっているのでしょう。
ただし、プロの屋根職人から言わせてもらえば、『瓦屋根だから地震に弱くなってしまう…』というのはかなり誇張しすぎな情報であり、瓦は決して住宅屋根の材料として他の屋根材に劣っているわけではありません。特に『瓦=自然災害に弱い』という情報が出回るようになってから、飛び込み営業などで「瓦屋根だと地震で倒壊するかもだからすぐに葺き替えた方が良い!」などと、かなり不安を煽るような営業をされた…という話をよく耳にするようになっています。確かに、このような情報を鵜呑みにしてしまうと、家族の安全のため、多少高くてもすぐに葺き替えをしよう…と考えてしまうかもですが、少し冷静になって考えた方が良いですよ。確かに瓦が他の屋根材よりも重いというのは確かなのですが、瓦屋根が採用される場合には、その重量に耐えられるだけの構造計算がされて建築が進められるのです。したがって、瓦屋根を採用しているからといって、他の住宅よりも耐震性能が劣ってしまう…という訳ではないのです。近年屋根の軽量化が注目されているのは、あくまでも『重いよりは軽い方が耐震性が高くなる!』という比較論であり、瓦屋根が絶対にダメだと言っているわけではないのです。
最後に、ルーガへの葺き替え工事をお考えの方に注意してほしいのは、ルーガは非常に高性能な屋根材なのですが、「他の屋根材よりも導入費が割高になってしまう…」「施工期間が長くなる…」などと言うデメリットがあると覚えておきましょう。ルーガは、上述したように、メーカーに認められた『ROOGAショップ』でしか施工を進めることができません。これは、他の屋根材と異なり、台風などにも高い耐久力を持つ屋根を実現するため、細かな施工に関する規定が存在しているからです。ただし、非常に優れた屋根材ですので、現状瓦屋根からの葺き替えをお考えであれば、新屋根材の候補に入れておくのがオススメです。
ゼファンは、自社職人及び専属外注の職人集団で屋根修理・雨漏り修理を行っているプロ集団です。調査の段階から自社の職人が行いますので、正確に原因を突き止め、屋根に最適な修繕方法をご提案しております。関西一円(大阪・神戸・兵庫・京都・奈良・滋賀)で屋根のお困りごと(屋根修理、雨漏り修理)がございましたらお気軽にご相談ください!
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