こんにちは、屋根修理と外壁修理のプロ集団・ゼファンです。
今回は、建物を『水分』から守るために利用されている屋根のルーフィングについてご紹介していきます。現在戸建て住宅に住んでいる方で、屋根に何らかの問題が生じてしまった時や、屋根の葺き替えなど大規模リフォームを検討した時などには、多くの方がインターネットを使って屋根工事に関して調べると思います。屋根の工事に関しては、一般の方に詳細な知識を持っている方が少ないため、「そもそもどういった工事が必要なのか?」「屋根修理の相場は?」などといろいろなサイトを見て回ることが多いのではないでしょうか?このように、屋根のリフォームや修理に関して調べていると、必ずといって良いほど出てくるのが『ルーフィング』というアイテムです。どのサイトでも登場するということは、屋根にとってとても重要なものだということはイメージできますが、いったい何の目的に利用しているのか全く分からないという人の方が多いことでしょう。
実は、『ルーフィング』というアイテムは、屋根を構成するうえで、非常に重要な役割を持った材料となり、日々風雨にさらされる屋根が、雨漏りしないのはルーフィングのおかげと言っても過言ではないのです。このルーフィングは、瓦やスレート材など、屋根材の下に施工されるものですので、普段は目にすることが無く、その重要性があまり知られていません。そこで今回は、屋根に使用されるルーフィングの役割や、実際に使用されるルーフィングの種類についてご紹介します。屋根リフォームの際には必ず関係してきますので、ぜひ覚えておきましょう!
住宅を守る防水機能について
それではまず、建物を雨水から守ってくれる屋根の防水機能について簡単に触れておきましょう。屋根が雨から建物を守ってくれているというのは皆さんも理解できると思いますが、多くの方は目に見える瓦やスレート材などの屋根材が雨水の侵入を防いでいると考えているのではないでしょうか?実は、屋根表面に施工されている屋根材だけでは、建物を雨水から守ることはできないのです。
屋根には、住宅の雨漏りを防ぐため2段階の防水機能が作られています。それぞれを「一次防水」と「二次防水」というのですが、ここではそれぞれの役割についてご紹介しておきます。
POINT01一次防水について
まずは一次防水についてです。一次防水は、外壁材や屋根材など、建物の外側から見える部分で、最初に雨水から建物を守ってくれる役割を持っています。屋根で考えると、瓦やスレート材、金属屋根材などがあげられ、この部分が皆さんがイメージする屋根の防水機能だと思います。
この部分に関しては、大まかに雨を弾いている部分となり、実際には屋根材の下にまで雨水は侵入して適切に排水されるようになっているのです。したがって、経年劣化などで屋根材にひび割れなどが生じても、いきなり雨漏りに直結するわけでないのです。一時防水で防ぎきれなかった雨水を建物内に侵入させないようにするため二次防水があるのです。
POINT02二次防水について
次は二次防水です。上述したように、一次防水である屋根材だけでは、全ての雨水の侵入を防ぐことはできません。そのため、屋根の下にまで侵入した水は二次防水で防ぎ、外に流れていくような構造が作られているのです。つまり二次防水は、建物内部にまで水を侵入させないことが役割となり、一次防水と建物の間に施工されることになります。この部分が雨水の侵入を防ぐ最後の防水機能となりますので、経年劣化などで破損してしまうと雨漏りに直結してしまいます。
二次防水には、アスファルトルーフィングや防水シートが利用されます。
『ルーフィング』の種類
屋根の防水が理解できたところで、実際に防水を担うため施工されるルーフィングについてご紹介しましょう。実は、一口に『ルーフィング』と言っても、いくつかの種類が存在しているのです。
Item.1アスファルトルーフィング
まずは最も一般的なルーフィングです。現在、ほとんどの新築工事に使用されるのがこの「アスファルトルーフィング」です。
アスファルトルーフィングは、「アスファルト」をシートに染み込ませて、両面に鉱物質の粉末を付着させた防水シートとなります。アスファルトと聞けば道路を思い浮かべる方が多いと思いますが、そのイメージは正解で、道路に使用されているアスファルトと同様の物が使われています。
アスファルトルーフィングは施工後約10年で耐久性が大幅に低下しますので注意が必要です。
Item.2改質アスファルトルーフィング
別名で「ゴム・アスファルトルーフィング」「ゴムアス」等と呼ばれるルーフィングです。
このルーフィングは、名称通りアスファルトに合成ゴムや合成樹脂を混ぜたものとなります。これは、合成ゴムなどを混ぜることによって、対流動性・耐摩耗性・耐剥離性・付着性・たわみ追従性など、さまざまな性能が向上するためです。さらに、ルーフィングを固定する際に打ち込まれるタッカー(ホッチキスのようなもの)が穴を埋めてくれますので、穴からの浸水などを最小限におさえてくれます。
上述の『アスファルトルーフィング』の進化版と考えてもらえればOKですが、性能が高い分、材料費は高額になります。ただし、寿命が20~30年と飛躍的に伸びますので、そこまで価格は気にしなくても良いと思います。
Item.3透湿ルーフィング
透湿ルーフィングは、透湿性・耐久性・防水性に優れたアイテムで、熱と圧力だけで結合させた不織布状のシートとなります。透湿ルーフィングは、非常に高い強度と耐久力を持っており、近年非常に高い評価を受けています。このルーフィングは、二次防水を担うだけでなく、ルーフィングの下に施工されている野地板の湿気を屋外に放出する効果も持っているため、屋根下地の劣化を防ぐことや結露防止にも役立つなど、防水以外のメリットもあるのが特長です。
まとめ
今回は、建物を雨漏りから守ってくれるルーフィングの基礎知識についてご紹介しました。屋根のリフォームや修理の際には高確率で耳にする名称ですが、一般的にはあまり知られた建材ではないため、ルーフィングの性能については見過ごされがちです。しかし、本稿でもご紹介したように、実質的に建物の雨漏りを防いでくれる『二次防水』を担っているアイテムとなりますので、屋根の性能を考えた場合、屋根材の選択よりも重要だといっても過言ではないのです。
屋根のリフォームや修理の際には、きちんとルーフィングにも注目して建材選びを進めるだけでも、雨に強い長持ちする建物を実現することも可能です。あまり知られていない建材ということもあり、安いルーフィングなどを採用して工事費用を安く見せる業者さんもありますが、質の悪いルーフィングを使用してしまうと、結局リフォームのスパンが短くなってしまい、中長期的には余計な費用がかかってしまう危険もあります。屋根は、建物を風雨から守ってくれる非常に重要な部位となりますので、安さだけに注目するのではなく、採用する建材でどういった効果を得られるのか?よく考えて選ぶことをオススメします!
ゼファンは、自社職人および専属外注の職人集団で屋根修理・雨漏り修理を行っているプロ集団です。調査の段階から自社の職人が行いますので、正確に原因を突き止め、屋根に最適な修繕方法をご提案しております。関西一円(大阪・神戸・兵庫・京都・奈良・滋賀)で屋根のお困りごと(屋根修理、雨漏り修理)がございましたらお気軽にご相談ください!
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