こんにちは、屋根修理と外壁修理のプロ集団・ゼファンです。
皆さんのなかには、突然、屋根修理業者が訪問してきて、「屋根が傷んでいる可能性があるので調査してみませんか」と言われた経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか?。
調査後、屋根が傷んでいることを告げられ、修理を頼もうと見積り依頼をしたものの、予想以上に金額が高く、適切なのか?と悩む人は少なくありません。
今回は屋根修理の一つの方法であるカバー工法について、一般的な費用と費用に関わる項目、施工の流れや業者に騙されないために確認したいポイントを解説します。
一般的な屋根にカバー工法をする際の流れと費用 | ゼファンの例
まずはカバー工法で屋根リフォームした場合の一般的な流れについて、費用と共に順を追ってご紹介します。
一例としてカバー工法による屋根修理の費用は以下のようになります。
作業内容 | 金額 |
部材・工事代金 | 592,600円 |
足場のレンタル・管理費等 | 332,500円 |
消費税 | 92,510円 |
合計 | 1,017,610円 |
各作業内容のさらに詳細な項目および金額については、「屋根工事の費用はいくら?代表的な屋根工事内容と費用相場をご紹介!」にて紹介公開しておりますのでぜひご参照ください。
以下はカバー工法で施工する際の、工程に沿った費用目安を紹介します。
1. 仮設足場
高所作業となる屋根工事には、仮設足場が必要不可欠です。
仮設足場は安全かつ正確な施工をしたり、近隣住宅への飛沫や防音といった配慮をしたりするためにも欠かせません。
仮設足場にかかる費用例は以下です。
適用 | 数量 | 単位 | 単価(円) | 金額 |
仮設足場 | 180 | ㎡ | 850円~ | 150,000円~ |
費用相場は20万円程度ですが、環境によって異なります。
2. ルーフィングの施工
ルーフィングとは防水シートのことです。
屋根材の下に施工することで、二次防水の役割を果たします。
雨漏りをしっかり防ぐためには、このルーフィングも非常に大切です。
ルーフィングにはアスファルトルーフィングや透湿ルーフィングがありますが、耐久力や機能性が高いゴムアスファルトルーフィング(通称“ゴムアス”)を採用した際の費用は以下のようになります。
適用 | 数量 | 単位 | 単価 | 金額 |
ゴムアスファルトルーフィング | 60 | ㎡ | 400円~ | 48,000円 |
3. 新しい屋根材の施工
カバー工法では一般的に金属屋根を使います。
断熱材が一体になっているスーパーガルテクトは機能性が高く、当社でも人気です。
表面に「ちぢみ塗装」を採用しているので、屋根表面に傷がつきにくくはがれにくいという特徴があります。
適用 | 数量 | 単位 | 単価 | 金額 |
スーパーガルテクト(切妻屋根) | 60 | ㎡ | 5,800円~ | 420,000円 |
4. 棟板金を施工する
屋根材を施工したら、最後に棟板金を仕上げます。
棟板金は住宅の中でも強風の影響を最も受けるため、コーキング材や釘でしっかり固定します。
経年劣化も起きやすく、定期的なチェックが必要です。
適用 | 数量 | 単位 | 単価 | 金額 |
棟板金 | 6 | m | 3,000円~ | 24,000円 |
5. 雨仕舞
屋根に降り注いだ雨水を適切に処理して、屋根の中に雨水が侵入しないようにします。
代表的な種類としては、棟包み屋根役物(棟板金)、ケラバ水切り、軒先水切り、谷樋(たにどい)、谷板金があります。
一般的に見かけない言葉ですが、必要な処理として見積もりに項目が記載されます。
適用 | 数量 | 単位 | 単価 | 金額 |
軒先唐草 | 12 | m | 1,200円~ | 15,600円 |
ケラバ水切り100 | 20 | m | 2,500円~ | 60,000円 |
・一般管理、現場管理
いわゆる「諸経費」と呼ばれる費用です。
人件費や移動費、近隣へのご挨拶や粗品代といった細かな費用は、一般管理費や現場管理費として記載されます。
相場としては工事代全体の5~10%で、ゼファンは3%を加算しています。
高い業者でしたら、20%~30%に設定しているケースも少なくありません。
適用 | 数量 | 単位 | 単価 | 金額 |
現場管理費 | 1 | 式 | 26,000円 | 26,000円 |
一般管理費 | 1 | 式 | 26,000円 | 26,000円 |
屋根のカバー工法の費用に関わる項目は屋根の形状や種類など
屋根のカバー工法にかかる費用は、屋根の面積、形状によって大きく変わります。
続いて修理費用に影響する各部分を解説します。
屋根の面積
屋根はその住宅によって大きさがバラバラです。
屋根の面積が広いほど屋根材や下地の防水シートも多く必要ですので、その分費用が上がります。
施工する屋根の種類
カバー工法で使う屋根材は金属屋根が一般的です。
中でもガルテクトとスマートメタルは機能性が高く、当社ゼファンでもよく使用しています。
ガルテクト
ガルバリウム鋼板のデメリットを補う形で作られた屋根材で、金属製の屋根材を製造販売するアイジー工業のシリーズです。屋根材と断熱材が一体になっており、断熱性や防音性といった機能性が向上しています。
ガルテクトシリーズは、メッキ部分にマグネシウムを2%ほど添加しており、錆びにくくガルバリウム鋼板の3倍もの耐久性高い点がメリットです。
赤さびは20年、穴あきは25年物保証があります。
スマートメタル
屋根材の1つである「カラーベスト」のカバー工法に対応する製品として作られた屋根材で、ケイミュー社が製造販売しているシリーズです。
ガルテクトと同様に25年の穴あき保証があり、重さや薄さ、耐用年数もガルテクトと同様です。
しかし断熱材を使っておらず強度や防音性はガルテクトに劣る仕様で、雨音は響いてしまうという欠点があります。
価格は低いものの断熱性能がなく、別途断熱材が必要となるケースが多いです。
屋根の形状 | 切妻・四面型・複合型
屋根の形状は様々ですが、一般的な例として以下の3つをご紹介します。
切妻(きりづま)屋根
ひらがなの「へ」の形をした屋根で、最もシンプルな形です。
日本では古くからある屋根の形状で、神殿などでも切妻屋根が採用されています。
山形なので雨や雪が流れやすく、シンプルな形状でリフォームしやすいメリットがあります。
寄棟(よせむね)屋根
屋根を4面で構成している屋根の形です。
2面で構成する切妻屋根よりも雨水や雪を分散でき、より雨漏りを防ぐ効果があります。
面が多い分頑丈で安定感がありますが、面積が増えることでリフォーム費用は上がりやすいので注意が必要です。
複合屋根
1階と2階の屋根の形状が違うなど、複数の屋根型を組み合わせた屋根です。
凹凸が増え家の高級感が上がりますが、複雑で表面積が大きいほどリフォームにかかる費用は上がってしまいます。
谷樋の施工
雨樋の役割を持った屋根の板金で、屋根材同士の間で谷のようにV字になっている部分です。
雨漏りが発生するのは谷樋が原因であることが多く、劣化していればカバー工事の際に一緒にリフォームする必要があります。
屋根の形状によって谷樋の数は変わり、増えるほど費用は上がります。
雨押えの施工
雨押えとは屋根と壁のつなぎ部分のことです。
雨水の侵入を防ぐ役割があり、谷樋同様に劣化していればカバー工事と一緒に補強する必要があります。
雨押えや谷樋は「雨仕舞(あまじまい)」とも呼ばれ、劣化していれば雨漏りの大きな原因になります。
カバー工事で屋根をきれいにしてもこれらが劣化していれば雨漏りが発生するので、同時に補強しなければいけません。
カバー工法での施工事例と費用
ゼファンのカバー工法で施工した事例について、ガルテクトとスマートメタルの2つを費用と共にご紹介します。
東大阪市の切妻屋根の住宅で、スーパーガルテクトでカバー工法を行った例です。
施工面積は65㎡、費用は45万円です。工期は2日で全て終了しました。
元はグレー系でしたが、塗装が剥げて白っぽく退色していました。
高級感のあるモスグリーンのスーパーガルテクトは、和風でも洋風でも合わせやすいカラーです。
参照:大阪府東大阪市 屋根工事カバー工法(重ね葺き) スーパーガルテクト
京都伏見区の妻切屋根の住宅で、スマートメタルを使用した例です。施工面積は70㎡、費用は65万円です。工期は2日で全て終了しました。
2か所あった天窓は撤去をおすすめしましたが、明り取りのために残したいというご意向がありました。
そのためジャンプ台を設置して、雨水が適切に流れるよう施工しています。
参照:京都市 伏見区 屋根重ね葺き工事(カバー工法) ケイミュー社 スマートメタル
騙されないために業者が提示してきた見積りを確認するポイント
屋根工事では、一般の人が直接工事しているところを確認することが難しいです。
そのため、なかには見積り額を高くするなど悪質な業者がいます。
工事内容が適切なものか確認するために、見積り時には以下の3つを意識しましょう。
一式表示が多い、数量の表示がない
「○○一式」のような表示が多く具体的な数量が書かれていない場合、その見積額の根拠がとぼしく価格が適切でない可能性があります。
業者から見積書を見せてもらった際は数量が書かれているか確認してみましょう。
たとえば、屋根材や防水シートの見積り額は、屋根の平米数などをもとに計算することが可能です。
このような項目で数量の表示がない場合、適切な金額でないことがあります。
工程の記載がない
工事では屋根の状態にあった修理を行うことが重要です。
たとえば、築年数が浅く塗装だけで対処できる場合や、築年数が経過して屋根材自体が傷んでしまいカバー工事や葺き替え工事が必要な場合など、修理方法は様々です。
屋根の修理についてそもそもどんな状態かの説明がなかったり、工程の記載がなかったりすると、その工事が適切なものかどうか確認できません。
屋根の状態にあった工事が行われていることを確かめるには、できるだけ工程について記載がある見積りや、なかったとしても口頭でしっかりと説明してくれる業者を選びましょう。
商品が表示ない
屋根材にも様々な商品があります。
記事中で紹介したガルテクトや、カラーベストと呼ばれるスレート屋根などがあります。
具体的にどのような商品を使用しているかわかれば、その屋根材が適切な値段かどうか調べることが可能です。
見積りに商品名の記載があるか、業者が説明してくれるかどうかを確認するようにしましょう。
まとめ
以上、屋根のカバー工法にかかる費用とその種類について紹介しました。
説明したように細かい内訳について知られていない屋根工事は、「○○一式」など詳細ではない見積書を提出する修理業者もいます。
ゼファンは屋根リフォームのプロ集団として、可能な限り詳細な見積りをご提出します。不明な項目があれば職人が自ら説明しますので、悩まずご相談ください。
ゼファンは屋根修理を専門として、関西一円(大阪・神戸・兵庫・京都・奈良・滋賀)の屋根リフォームを請け負っています。
ゼファンは屋根工事から外壁工事までを専門に行っており、間に工務店が入りません。そのため中間マージンが発生せず、職人が自ら見積書の説明を行います。また、施工中に発生しそうな事柄があれば、事前に説明することも可能です。
屋根のカバー工法でお困りなら、ぜひゼファンまでご相談ください。