「家(会社)のトタン屋根、そろそろ張り替えたほうがいいのかな?」と悩む人のため、
- トタン屋根の張り替え時期
- トタン屋根の張り替え費用
についての情報を、今回のコラムではお伝えします。
また、大阪の屋根工事専門業者である当社『ゼファン』が、これまでに請け負ったトタン屋根の工事の実例もご紹介します。
最後には、トタン屋根の張り替えを依頼する業者の探し方についても触れますので、トタン屋根の張り替えを検討している人はぜひ参考にしてみてください。
トタン屋根の張り替え時期の目安は「10~20年」
トタン屋根の張り替え時期、すなわちトタン屋根の耐久年数(寿命)は、約10年です。
定期的に塗装やサビ止めなどのメンテナンスを行うことで、トタン屋根の寿命は伸び、長ければ約20年持ちこたえられます。
まとめると、定期メンテナンスをしていない場合は10年目、定期メンテナンスをしている場合は20年目が、トタン屋根の張り替えを検討すべき時期です。
上記の耐久年数を超えると、トタン屋根はサビやすく・穴が開きやすくなり、やがて雨漏りのリスクが非常に高くなります。
ちなみにトタン屋根では、1度どこかにサビが発生すると、すぐに屋根全体に腐食が広がり、穴があいてしまうというケースがよくあります。
劣化が始まると早い、ということです。
以下では、トタン屋根によくある劣化症状を簡単に解説しましょう。
それぞれの劣化症状が顕著に見られたら、トタン屋根のメンテナンス、場合によっては張り替えのタイミングです。
トタン屋根の劣化症状① 色あせ
トタン屋根の劣化の初期症状です。
建築から5年程度経つと、徐々に色あせが見られるようになります。
すぐに雨漏りする心配はありませんが、見た目が気になる場合は、塗装を行うことがおすすめです。
トタン屋根の劣化症状② サビ
先述したように、トタン屋根の一部で発生したサビはとても広がりやすく、サビが屋根全体に及んでしまうこともあります。
サビがトタン屋根全体を覆ってしまっているような場合は、既存の屋根の上に新しい屋根材を重ねる屋根カバー工法や、屋根葺き替え工事を行うことが多いです。
トタン屋根の劣化症状③ 穴あき
トタン屋根のサビが進行すると、腐食による穴あきが見られるようになります。
穴あきが見られる状態では塗装をしても意味がないため、屋根カバー工法や屋根葺き替え工事など、全面リフォームを行うことがおすすめです。
トタン屋根の張り替え費用の目安は「70~140万円」
トタン屋根をトタン屋根に張り替える場合、1㎡あたり9,000~12,000円程度、費用がかかります。
つまり、30坪(平均的な一戸建ての坪数)のトタン屋根の場合、70~100万円が必要となります。
ただ、今はトタン屋根からトタン屋根に張り替えるケースはあまりありません。
(1972年ごろにガルバリウム鋼板が開発されるまでは、金属屋根といえばトタンでした。)
トタン屋根は屋根材のなかでは耐久性が低いため、現在では耐久性が高い金属屋根(ガルバリウム鋼板など)に葺き替えたり、屋根カバー工法を行ったりするケースのほうが多いです。
サビに強く、トタン屋根ほど塗装が必要ではないガルバリウム鋼板への改修費用は、1㎡あたり10,000~14,000円程度です。
30坪のトタン屋根→ガルバリウム鋼板工事の場合、90~140万円が必要となります。
トタン屋根のリフォーム事例
当社『ゼファン』でも、トタン屋根の工事を多く行ってきました。
そのうちの3つの例を、以下で紹介します。
【1】社屋の屋根:トタン瓦棒屋根からガルバリウム鋼板立平葺きに改修
施工費用 | 施工面積 | 工期 |
182万円 | 115平米 | 2日 |
大阪市平野区の会社様で、トタン瓦棒屋根の改修工事を行いました。
数年前の台風で屋根が大きく破損している状態だったため、全面改修工事を提案しました。
既存トタン瓦棒破損部の不陸調整を行い、その上からコンパネ12mmを施工しました。
そして、箱谷板金(谷コイル)を入れ直し、ゴムアスルーフィングを施工し、立平葺きガルバリウム鋼板厚み0.35mmで葺きました。
既存笠木板金・壁際立ち上がり板金も、すべてガルバリウム鋼板でカバーしました。
施工は10人工で、2日で完工しました。
<詳しくはコチラ>
→ 大阪市平野区 トタン瓦棒屋根から立平葺きt=0.35㎜へ屋根改修工事
【2】2階建て木造住宅:トタン瓦棒屋根からガルバリウム鋼板立平葺きに改修
施工費用 | 施工面積 | 工期 |
78万円 | 26平米(屋根) | 1日 |
大阪府門真市の戸建て木造住宅のお客様より、屋根の経年劣化についてお問い合わせを頂きました。
屋根形状が、雨漏りの発生しやすい箱谷となっていたため、それに対応するための谷コイルを現場成型で施工しました。
谷板金を入れる際には、既存の軒先部の瓦を数段めくり板金仕舞して瓦を元に戻しました。
またトタン屋根の改修工事だけでなく、庇部分の波板の取り換え、一部雨樋工事も併せて実施しました。
<詳しくはコチラ>
→ 大阪府門真市 屋根重ね葺き工事(瓦棒から立平葺き)・波板取り換え工事(ポリカ)・一部雨樋工事(PC50・丸60)・谷板金工事
【3】トタン瓦棒屋根からガルバリウム鋼板立平葺きに葺き替え
施工費用 | 施工面積 | 工期 |
― | 30平米 | 1日 |
大阪府寝屋川市のお客様より、屋根の経年劣化についてお問い合わせを頂きました。
屋根は激しく傷んでおり、既存の瓦棒屋根と谷板金がフラットで水が溜まりやすく雨漏りのリスクがある形状でした。
そこで瓦棒の屋根の高さを木下地で上げ、谷の部分を箱谷にしました。そうすることにより雨が溜まる事無く水を排水出来るようにしました。
今回使用した箱谷の谷コイルはサビに強い芯材の表裏面と両端を、弾力性があり耐久性・耐候性・耐食性に優れた被覆層で包み込んだ構造になっております。
笠木、箱谷の立上がり部の板金も新しく施工し全体的に綺麗に仕上がりました。
<詳しくはコチラ>
→ 大阪府寝屋川市 屋根葺き替え工事
トタン屋根の張り替えを頼む業者の探し方
- インターネット検索
- 雑誌、チラシ
- 知人の紹介
トタン屋根の張り替えを依頼する業者の探し方には、上記のような方法があります。
インターネット検索
インターネットで「地域名+屋根工事」と検索するだけで、おすすめの屋根業者を把握できます。
ただし、ページ上部に表示されているからというだけで決めてしまうことは避けましょう。
業者ごとのホームページから、
- どんな屋根工事が得意なのか?
- (書かれていれば)費用感はどのくらいか?
- 実績は豊富そうか?
などを確認して、相見積もりを出す業者を3つほどピックアップしましょう。
相見積もりの重要性については、後述します。
雑誌、チラシ
地域で発行されている雑誌や、ポストに投函されているチラシに載っている屋根業者に、トタン屋根の張り替えを依頼するのも1つの方法です。
地域雑誌に広告を出稿している業者は、地域に長く根ざして工事を実施している業者が多い傾向にあるため、安心度が高いです。
知人の紹介
実際に屋根工事を依頼したことのある知人の紹介であれば、安心してトタン屋根の張り替え工事を任せられます。
業者の特徴や費用の目安、割引内容なども事前に把握できるでしょう。
トタン屋根の張り替えを依頼する業者は相見積もりして決める
1社のみに見積もりを依頼して決めてしまうと、「良し悪しを比較できないまま損をしていた」ということが、起こる可能性があります。
よって、3社程度に見積もりを依頼して、費用や条件を客観的に比較して、1社に決めることを推奨します。
見積もり金額や施工内容、保証など、さまざまな観点で業者を比較することで、ミスマッチは少なくなるでしょう。
<相見積もりについて詳しくはコチラ>
→ 失敗しない屋根工事の相見積もり!見積もり業者を選ぶ基準や手順について解説
まとめ
- トタン屋根の張り替え時期の目安は「10~20年」
- トタン屋根の張り替え費用の目安は「70~140万円」
- トタン屋根からトタン屋根に張り替えるケースは、今は少ない
- トタン屋根の張り替えを依頼する業者は相見積もりで決める
以上、「トタン屋根を張り替えたほうがいいかも?」とお考えの人に向けた、トタン屋根の張り替えについての情報をお届けしました。
記事のなかでも触れていますが、トタン屋根は決して耐久性が高いとはいえない屋根材です。
劣化の進行が早く、サビ→穴あき→雨漏りまでほんの数年で進行することもあります。
トタン屋根の劣化に気付いたら、早めに屋根工事の専門業者に依頼して屋根を見てもらい、張り替えを含めて必要なメンテナンス工事を行うようにしましょう。