こんにちは、屋根修理と外壁修理のプロ集団・ゼファンです。
今回は、奈良県奈良市で行った和瓦・棟補修工事を画像と共にご紹介したいと思います。今回工事を行った屋根は、台風の強風の影響を受け、隅棟部分の一部が吹き飛ばされてしまっており、放置すれば雨漏りの心配があったため、修理のお問い合わせを頂いたものです。瓦屋根というものは、近年人気になっているスレートや金属屋根と比較して、屋根材自体に重量があるため、台風などの強風には強いと考えている方が多いです。しかし実際には、台風の強風からすれば、瓦の重さなどあってないようなもので、屋根にズレや割れなどが生じていた場合、意外と簡単に屋根材が吹き飛ばされてしまう…といった被害が出てしまうのです。特に屋根の中でも『棟』というものは、最も高所に位置するため、強風の影響を受けやすく、台風後には棟瓦が崩れてしまっている…という被害報告は多いです。この棟部分は、屋根面が接する部分にできる隙間を埋めることや、屋根材の固定が目的となる部位ですので、棟瓦が崩れてしまうと雨漏りリスクが非常に高くなってしまうのです。
また、屋根の棟部分は、地震があった際にも被害が出やすい部位ですので、自然災害後には被害が出ていないかきちんと確認しておくのがオススメです。特に注意が必要なのは、一般の方が下から確認した時には、大きな被害が出ていないように見えても小さなズレなどが生じている場合も少なく無いと言う点です。こういった小さな劣化を放置してしまった場合、次の自然災害時に一気に大きな屋根被害につながる…ということが多いため、目に見える被害が特にない場合でも、災害後はプロによる点検を依頼するのがオススメです。
そろそろ台風シーズンが近づいていますので、「自分の家は大丈夫だ!」などと考えずに、どういった被害が出やすいのかはしっかりとおさえておきましょう。
瓦屋根は自然災害に注意
日本は、諸外国と比較しても地震や台風などの自然災害が非常に多い国として有名です。特に台風に関しては、毎年夏の終わりから秋にかけて複数の台風が必ず上陸し、さまざまな住宅被害を引き起こしています。さらに近年では、日本に上陸する台風の大型化が問題視されており、ここ数年の台風では考えられないほどの住宅被害を引き起こしているのです。
特に、古くから日本国内で愛されてきた『瓦屋根』に関しては、地震や台風などの自然災害で非常に大きな被害が出やすい…という情報が出回っていることもあり、新築・屋根リフォーム業界共に瓦屋根が敬遠される傾向にあります。瓦屋根の特徴と言えば、他の屋根材と比較して非常に耐久力が高いということです。この特徴から考えれば、他の屋根材よりも自然災害への耐久力も強そうなものなのですが、「瓦は重量が重い…」という弱点があるため、地震や台風で非常に大きな被害が生じやすいのです。例えば、屋根重量が重くなってしまえば、建物の重心が高くなってしまい、地震発生時に揺れ幅が大きくなることで、屋根材の落下や最悪の場合は倒壊被害などが生じやすくなってしまいます。「重いのだから台風には強いのでは?」と考えるかもしれませんが、瓦屋根は風を含みやすい構造をしていることから、台風による被害も多いのです。さらに、築年数の経過した瓦屋根では、屋根土の上に屋根材が並べて置いてあるだけという施工方法になっていることが多く、釘でしっかりと固定されるスレートや金属屋根と比較すると、耐風性も弱くなってしまうのです。
以下で自然災害によって生じやすい瓦屋根の被害をご紹介しておきます。
- 地震や台風で棟瓦が崩れる、飛ばされる
屋根の頂上部分である『棟』は、地震の揺れや強風の影響を非常に受けやすいです。そのため、地震発生時には揺れに耐えられず、棟が崩れてしまう…なんて被害が非常に多いです。また台風の強風でも、棟が崩れてしまい、瓦が吹き飛ばされる…なんてことが多いです。こういった被害は、「瓦屋根は耐久力があるから災害に強い!」などと言った考えのもと、屋根メンテナンスを怠っているのが大きな原因です。瓦屋根には、漆喰や木材などさまざまな副材が使用されており、それらは瓦ほどの耐久力はないのです。そのため、そういった副材の劣化から大きな被害が生じてしまうのです。 - 地震で瓦が落下する。強風で屋根材が飛ばされる
地震の揺れで瓦が落下してしまう…、強風で瓦が飛ばされてしまう…などと言う被害も多いです。瓦は重いから、多少の強風では飛ばされない…なんて考えは大間違いです。台風の強風は、数トン以上ある自動車を横転させてしまうパワーがありますので、瓦なんて簡単に飛ばします。こういった屋根材の被害は、屋根の固定力が低下したところに災害が発生した…というのが大きな原因です。瓦屋根は、一般の人では認識しにくい、小さなズレや割れが発生してしまい、そこから被害が拡大してしまうことが多いのです。
台風や地震などの自然災害は、瓦屋根にとって天敵と言っても良いものです。一見何の劣化も生じていないように見えても、微妙に瓦がズレていることから、強風が吹き込み、屋根被害が出てしまう…なんてことがありますので、台風シーズンの前などにきちんと屋根メンテナンスをしておくのがオススメです。
奈良県奈良市で行ったを和瓦・棟補修工事ご紹介!
それでは、奈良県奈良市で行った、瓦屋根の棟補修工事を画像とともにご紹介します。今回行った工事は、台風の強風で既存屋根の棟瓦が崩れてしまっていたというお問い合わせを受けて行ったものです。棟瓦は、屋根に生じる隙間を埋めることや、屋根材を固定するという大きな役割がありますので、雨漏りを防止するためにも早急に修理しなければいけません。今回は、棟の三つ又部に施工されていた漆喰の劣化も目立ちましたので、棟の積みなおしに合わせて漆喰も補修しました。
STEP1施工前
まずは施工前の屋根の状況です。上画像からも分かるように、隅棟部分の棟瓦が強風で飛ばされてしまい、屋根土が見えているのがわかります。このまま放置しては雨漏りを誘引してしまいますので、今回は棟の積みなおしを行いました。また、三つ又部に施工されている漆喰は、黒く変色してしまっているのがわかります。これを放置してしまうと、近いうちに漆喰の脱落が考えられますので、今回の工事に合わせて漆喰を塗りなおしました。
↓
STEP2棟瓦の積みなおし
破損した隅棟部分の積みなおしを行います。
↓
STEP3既存漆喰の撤去
劣化した既存漆喰を撤去します。
↓
STEP4漆喰の塗りなおし
漆喰を撤去した部分に関して、新しい漆喰を施工していきます。漆喰は施工して、空気などと反応し徐々に硬化していくのですが、約10年を経過したあたりで、ひび割れや変色が見られるようになります。本来はこの状態になれば塗りなおしが必要なのですが、これを放置してしまうと、強風の影響で脱落してしまうことになります。漆喰は屋根に生じる隙間を埋めることや、屋根材の固定が役割ですので、これが劣化してしまうと雨漏りを引き起こします。
↓
STEP5施工完了
上図が施工完了後の棟です。歪みもなく、キレイな棟に復旧することができました。漆喰も新たに塗りなおしを行い、これで雨漏りの心配もなくなりました。
台風シーズン前に棟部分の点検を!
今回は、奈良県奈良市で行った瓦屋根の棟積みなおし工事を画像と共にご紹介してきました。今回ご紹介した施工事例は、台風の強風によって隅棟の一部が崩れてしまった事により、部分的な補修を行ったものです。この記事でもご紹介しましたが、非常に耐久力が高いということが特長の瓦ですが、実は屋根材自身の重さや屋根の構造から地震や台風などの自然災害発生時には他の屋根よりも大きな被害が出てしまうことが多いのです。特に、屋根の棟部分は住宅の中で最も高所に位置しますので、揺れや風の影響を受けやすくなってしまうため注意が必要です。
今年も8月の終盤に差し掛かりましたが、これから日本は台風が次々と上陸してくると予想できます。台風による屋根被害というものは、既に何らかの劣化症状が出ている所に強風が吹きつけることで一気に被害が生じてしまうという場合が多いです。したがって、ここ数年屋根の点検をしていない…というご家庭があれば、台風シーズンの前にきちんとプロによる点検・メンテナンスを受けておくことがオススメです。万全な状態で台風を待ち受けておけば、強風や大雨による被害を防ぐことにもつながるはずです。
ゼファンは、自社職人及び専属外注の職人集団で屋根修理・雨漏り修理を行っているプロ集団です。調査の段階から自社の職人が行いますので、正確に原因を突き止め、屋根に最適な修繕方法をご提案しております。関西一円(大阪・神戸・兵庫・京都・奈良・滋賀)で屋根のお困りごと(屋根修理、雨漏り修理)がございましたらお気軽にご相談ください!
大阪・神戸の雨漏り修理 詳細はこちらから
屋根修理のプロ、ゼファンのHPはこちらから
屋根修理・雨漏り修理 施工事例一覧
葺き替え工事の費用について。屋根リフォームの費用相場が知りたい方はコチラ