こんにちは、屋根修理と外壁修理のプロ集団・ゼファンです。
今回は、大阪府枚方市で行った瓦屋根の葺き替え工事をご紹介します。日本国内で古くから利用されている瓦屋根ですが、非常に高い耐久力を持つ一方で、多数の雨漏り原因が存在するため、定期的な点検・メンテナンスは欠かせません。特に瓦屋根は、外見上、屋根材などに大きな損傷が見られない場合でも、少しの瓦のズレから屋根内に雨水が侵入してしまい、ルーフィングシートなどの経年劣化が進み、雨漏りが発生してしまう危険があるのです。
今回工事を行った屋根でも、屋根材である瓦自体には大きな破損などは見られませんでしたが、軒部分の補強のため施工されていたラバーロックの手法が間違っていたため、雨漏りが発生してしまい、葺き替え工事をご提案しました。ラバーロック工法とは、強風や地震などで屋根材がズレてしまわないよう、屋根を補強するために施工されるものなのですが、間違った施工方法をしてしまうと、今回のように雨漏り原因になってしまいます。今回の屋根では、棟部分の補強のためにラバーロックを進めたそうですが、棟部分に隙間なくコーキングが施行されていたため、雨水(湿気)の抜け道が無くなってしまい、雨漏りにつながったと考えられます。
もちろん、正しい知識のもと、正確なラバーロックを行う場合には、屋根材のズレをおさえることができるなど、非常に有効な工法となるのですが、未熟な業者に依頼してしまった場合、今回のようなことになりかねないのです。
本稿では、ラバーロック工法の基礎知識もご紹介しておきますので、ぜひ頭に入れておきましょう。
そもそもラバーロック工法とは?
それではまず、ラバーロック工法がどのようなものなのかについて簡単にご紹介しておきましょう。このラバーロックに関しては、一時期、飛込営業によるトラブルが増加していたため、『ラバーロック=詐欺』というイメージを持っている人も少なくないでしょう。しかし、正しい知識のもと、技術を持った施工業者が行うラバーロックは、さまざまな効果があるのです。
ラバーロック工法とは、施工自体はそこまで複雑な物ではなく、瓦屋根を接着剤(ラバー)で固定(コーキング)させる工法の事を指しています。簡単に言うと、コーキング材やシーリング材などを利用して、瓦と瓦を接合させ、地震や台風の強風など、外的要因によって瓦がズレてしまうのを防ぐために固定するという工法です。
それではなぜ、ラバーロックが『詐欺だ!』などと言われるほどトラブルが続出してしまったのでしょうか?その理由は、屋根には接着剤で接合してもいい場所としてはいけない場所があり、知識がない職人が施工した場合には、接合してはいけない場所まで接合してしまう事により、逆に屋根に悪影響を与えてしまうからです。きちんと知識を持った業者が施行する場合には「瓦の隙間を埋め、屋根に歪みがでるのを防ぐ」、「自然災害で瓦がズレる、飛散するのを防ぐ」など、非常にメリットの多い工法といえます。
POINT間違ったラバーロック工法とは?
正しいラバーロック工法は、原則として『瓦の桟山部分の上下の部分』にのみ施工を行えると覚えておきましょう。つまり、瓦のズレを防止する目的だとしても、瓦の横や上下など全体にコーキングを塗るなどもっての外なのです。もちろん、「瓦の固定」のみを考えた場合、全ての隙間を埋めるようにコーキングを施工したほうが強度が上がるのでしょうが、これをしてしまうと屋根本来の目的が果たせなくなってしまうこととなるのです。間違ったラバーロック工法を進めた場合のデメリットは以下のようなことが言えます。
- 屋根内の湿気の逃げ場がなくなり、屋根下地の劣化や腐食を招く。
- 侵入した雨水の逃げ場がなくなり、雨漏りの原因となる。
- 瓦の特徴である『部分補修』が不可能になる。
- 瓦の再利用が出来なくなる。
そもそも瓦屋根というものは、屋根に降った雨を完全に防ぐ機能などはなく、一定量の雨水は屋根の隙間から内側に侵入し、瓦の下を抜けていくような構造となっているのです。しかし、ラバーロックによって瓦の四方を固定してしまった場合、内側に侵入した水の逃げ道が無くなってしまいます。そのため、屋根内部に長期間湿気がこもり続けることとなり、下地材やルーフィングの腐食を招き雨漏りにつながってしまうわけです。
ラバーロックの詳細に関しては、「『ラバーロック工法は詐欺…』はウソ!正しい施工方法とそのメリットを知っておきましょう!」でもご紹介していますので、ぜひそちらもご参照ください。
大阪府枚方市で行った屋根の葺き替え工事をご紹介!
それでは、大阪府枚方市で行った、屋根の葺き替え工事を画像とともにご紹介します。今回工事を行った屋根は、棟部分に間違った手法でラバーロックが施行されていたため、雨漏りしてしまったと考えられます。上述したように、間違ったラバーロックは、屋根内に長期間湿気がこもってしまうこととなるので、屋根下地の劣化を速めてしまう危険があるのです。今回は、屋根下地から新品のように作り替えることができる葺き替え工事をご提案しました。
STEP1施工前
まずは施工前の屋根の状況です。上の画像を見ていただいても、屋根材自体には大きな劣化は見られません。しかし、棟部分には隙間なくラバーロックが施されており、湿気の逃げ場がなくなっているのです。地震や台風の対策として屋根の固定力をあげようと思ったのでしょうが、間違ったラバーロックを進めてしまったため、雨漏りに発展してしまったと考えられます。
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STEP2既存屋根材の撤去
まずは、既存屋根に施工されている屋根材を丁寧に撤去していきます。屋根材の下には屋根土が施工されているのですが、これらも全て撤去します。
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STEP3不陸調整・コンパネ下地の施工
既存屋根材の撤去が完了したら、次は屋根下地の施工です。屋根下地は、不陸調整を行ったうえで、コンパネ下地(12mm)を施工します。葺き替え工事の場合は、屋根下地から補修することができますので、屋根部分を新築のように生まれ変わらせることができ、結果的に建物を長持ちさせることが可能です。
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STEP4ルーフィング(防水シート)設置
下地の施工が完了したら、その上にルーフィング(防水シート)を施工します。ルーフィングは屋根の二次防水の為、非常に重要な工程ですので細心の注意が必要です。
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STEP5コロニアルグラッサを施工
ルーフィングの施工が完了すると、いよいよ新屋根材のコロニアルグラッサの施工です。画像からも分かるように、コロニアルグラッサは、非常に薄く軽量な屋根材です。今回の葺き替え工事では、大幅な屋根軽量化も実現し、建物の耐震性も向上しました。
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STEP6施工完了
最後に棟板金を施工して、施工完了です。今回の葺き替え工事は、瓦屋根からスレート屋根への葺き替えでしたので、建物の外観イメージも一新されました。コロニアルグラッサは、非常にスッキリとしたスタイリッシュな外観を実現できるため、お客様にも大変喜んでいただけました。
屋根修理業者の電停が非常に重要です!
今回は、大阪府枚方市で行った屋根の葺き替え工事の流れを画像とともにご紹介しました。今回工事を行った屋根は、古くから日本の伝統である瓦を利用しており、屋根材である瓦自体には大きな破損などは見られませんでした。しかし、棟部分に施されているラバーロックが、全ての隙間を埋めるように施工されていたため、屋根内に侵入した湿気の逃げ道が無くなってしまい、雨漏りにつながってしまっていたのです。
本稿でご紹介したように、屋根の固定力を高める手法として有名なラバーロックですが、間違った手法で工事を進めてしまうと、今回のように屋根に悪影響を与えてしまう可能性があるのです。こういった事から、『ラバーロック=詐欺手法』などと言うイメージが広がっているのですが、正しい知識のもと施工を行うのであれば、非常に有効な工法だということは覚えておきましょう。特に近年では、台風や地震による屋根の被害が多く発生していると言う事実もあり、こういった自然災害に備えたいと考えるのであれば、ぜひお勧めしたい工法でもあるのです。
ゼファンは、自社職人及び専属外注の職人集団で屋根修理・雨漏り修理を行っているプロ集団です。調査の段階から自社の職人が行いますので、正確に原因を突き止め、屋根に最適な修繕方法をご提案しております。関西一円(大阪・神戸・兵庫・京都・奈良・滋賀)で屋根のお困りごと(屋根修理、雨漏り修理)がございましたらお気軽にご相談ください!
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