こんにちは、屋根修理と外壁修理のプロ集団・ゼファンです。
今回は、日本国内で古くから利用されている屋根材、『瓦』の中でも軽量で自然災害への耐久力が高いと言われる防災瓦についてご紹介します。
皆さんは、瓦に対してどのようなイメージを持っているでしょうか?ほとんどの方は、昔から日本で使用されている屋根材で、長く利用されているからには、とても優れたものなのだと思っていることでしょう。
実際に瓦は、屋根材の中でも非常に耐久力が高く、外的要因が特にないのであれば、数百年以上も利用できるとても優れた屋根材といえるものです。しかし、粘土などを焼き固めて作る瓦は、近年人気が高くなっているカラーベストなどのスレート材や、ガルバリウム鋼板製の金属屋根材と比較すると、何倍もの重量になってしまうという弱点を持っています。当然、全てにおいて他の材料よりも優れているような屋根材はありませんが、自然災害対策が重視される最近の屋根業界では、『重い』ということが致命的な弱点とされているのです。したがって、もともと瓦を採用していた屋根では、より軽量な屋根材へ葺き替えする屋根リフォームが非常に増えています。
それでは、全ての瓦屋根は地震などの災害に弱いものなのでしょうか?実はそのようなこともなく、きちんと災害への耐久力も考えられた『防災瓦』なるものが販売されているのです。
防災瓦と従来の瓦の違い
ここでは、古くから日本国内で利用されている瓦と、その瓦が進化したと言われる防災瓦の違いについてご紹介します。
そもそも、昔から日本の屋根の主流となっていた瓦屋根が、最近の屋根業界で敬遠される理由は以下のようなことがあげられます。
- 瓦は重いため、屋根重量が重くなってしまう。屋根の重量が重くなれば、建物の重心が高くなってしまうので、地震が発生したときに大きく建物が揺れてしまうことになります。そのため、瓦は「地震時に屋根被害が多い」、「建物の倒壊リスクが高い」ということで敬遠されています。
- 築年数の経過した建物では、屋根土の上に瓦が並べておかれるだけという施工方法がとられています。そのため、台風などの強風があった場合、屋根材が簡単に吹き飛ばされてしまうということが多いのです。
- 瓦屋根の場合、その耐久力の高さから「瓦屋根はメンテナンスフリーだ!」と勘違いする人が多いです。そのため、普段の点検・メンテナンスを怠ってしまう家が多くなり、劣化に気付くのは雨漏りしてから…などといった事が増加します。また、瓦の小さなズレなど、一般人では劣化に気付きにくいという弱点があるので、運用が意外と難しいのです。
POINT進化した瓦!防災瓦とは?
瓦は、上記のような理由があり、近年の屋根業界では敬遠される傾向にあります。さらに、中には「全ての瓦は自然災害に弱い!」とのイメージを強く持っている人も多くなっているように思えます。
しかし、もちろんそのようなことはなく、きちんと自然災害対策を考えられた『防災瓦』と呼ばれるタイプの瓦も登場しているのです。防災瓦は、その言葉からも分かるように台風や地震などの自然災害に強い瓦のことです。このタイプの瓦は、以下のような特徴を持っています。
防災瓦のメリット
- 防災瓦は、通常の瓦と異なり、瓦同士を組み合わせた上に、一枚一枚を釘で固定するという施工方法が取られます。そのため、地震や台風などの自然災害が発生した場合でもズレにくいというメリットがあります。
- 防災瓦は、従来の瓦よりもかなり軽量化されています。例えば、ケイミュー社のルーガなどであれば、陶器平板瓦の1/2以下の重量しかありません。したがって、「重量があるから地震時に不利」というデメリットを解消できます。
- 防災瓦に限りませんが、瓦は色あせることがほとんどないため、再塗装などのメンテナンスが必要ありません。また、遮音性・断熱性が高く、結露しにくいというメリットも持っています。
防災瓦のデメリット
- 防災瓦は、機能性が高い分、導入のための初期費用が高額になります。施工方法も、他の屋根材より複雑ですので、お金がかかるというデメリットがあるのです。
- 防災瓦は、通常の瓦よりも軽量に作られていると説明しましたね。しかし、カラーベストや金属屋根と比較すると、確実に重いため建物への負担は、軽量が売りの屋根材より大きくなります。
防災瓦は、上記のような特徴を持っています。従来の瓦と比較すると、しっかりと瓦同士をかみ合わせ、固定するという施工方法になることや、軽量化されていることから地震や台風への耐久性が高くなるのが大きな違いです。さらに、防災瓦は湿気や結露に強いという特徴があるため、海に面している地域や湿気が多い地域にはオススメです。屋根に湿気がたまって結露が発生すると、シロアリの繁殖原因となりますので、防災瓦の採用でシロアリ予防までできると考えると大きなメリットになると思います。
瓦屋根の見た目にこだわりたいなら防災瓦がオススメ!
今回は、瓦の弱点である自然災害への耐久性を考えた『防災瓦』の特徴についてご紹介してきました。本稿でもご紹介したように、日本国内で古くから利用されている瓦は、その重量や施工方法が原因となり、台風や地震などの自然災害が発生したとき、被害が集中しやすいという弱点を持っています。そのため、近年の屋根リフォームでは、「瓦屋根⇒スレート屋根」や「瓦屋根⇒金属屋根」など、できるだけ屋根を軽量化できるような葺き替え工事が増加しているのです。
しかし、長く瓦屋根を採用していた人からすると、瓦屋根特有の重厚感のある外観にこだわりを持っているという人も多いのではないでしょうか?そういった方は、瓦の弱点は理解しているものの、洋風建築のような見た目になる金属屋根やスレート屋根の採用がどうしても納得できないと言われます。こういった方は、今回ご紹介したような自然災害にも強くなった『防災瓦』を導入してみてはいかがでしょか?
特に、ケイミュー社が販売するルーガなどは、和風建築が並ぶ京都の建物に導入しても、少しの違和感もなく馴染めるような外観を実現してくれます。その上、軽量で、耐久力も高く、耐風性も高くなっていますので、「日本建築の見た目を保ったまま自然災害対策をしたい…」とお考えの方にはとてもオススメですよ!
ゼファンは、自社職人および専属外注の職人集団で屋根修理・雨漏り修理を行っているプロ集団です。調査の段階から自社の職人が行いますので、正確に原因を突き止め、屋根に最適な修繕方法をご提案しております。関西一円(大阪・神戸・兵庫・京都・奈良・滋賀)で屋根のお困りごと(屋根修理、雨漏り修理)がございましたらお気軽にご相談ください!
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