こんにちは、屋根修理と外壁修理のプロ集団・ゼファンです。
今回は、一般住宅と比較すると、圧倒的に面積が広くなる工場や倉庫の屋根についてご紹介していきたいと思います。工場や倉庫と一般住宅の違いを考えてみると、最も大きな違いは「工場や倉庫は、そもそも人が住む場所ではない」という事でしょう。一般住宅であれば、瓦やガルバリウム鋼板、カラーベストなど、外観にもこだわった屋根材選びから始めるものですが、工場や倉庫であれば、ほとんどの場合、機能性を重視して屋根が作られる傾向にあります。
もちろん、工場や倉庫だからと言って施工方法に関して大きな違いはないのですが、面積が非常に大きくなることや、建物の高さも高くなることから足場を必ず組み立てる等、より安全性を重視した施工が行われることとなります。したがって、工場や倉庫での屋根リフォーム工事では、数百万円単位の費用が必要になることなど当たり前で、場合によっては1000万円を超える規模の工事になることも珍しくありません。企業側からすれば、多大なコストがかかる屋根の大規模リフォームは出来るだけ安く済ませたいと思うものですが、顧客の商品の製造や保管を担う工場や倉庫は、常に万全な状態の屋根が必要不可欠なのです。
工場や倉庫の屋根について、出来るだけ維持コストを軽減することを考えた場合、やはり、屋根に関する知識は知っておかなければいけません。そこで今回は、一般的な工場や倉庫に利用される屋根の基礎知識と、経費削減のために知っておきたい情報をまとめてご紹介したいと思います。
工場や倉庫で主流の屋根は2種類！
それでは、工場や倉庫などの大規模施設で主に利用される屋根についてご紹介しましょう。一般住宅であれば、上述したように瓦・ガルバリウム鋼板・カラーベストなど、様々な屋根材の中から、費用や機能、外観など、顧客が重視するポイントから使用屋根材を選びます。しかし、工場や倉庫などであれば「そもそも人が住む施設ではない」という事や、屋根面積が非常に大きいという点から屋根の『機能性』を重視する傾向にあります。
一般的に工場や倉庫では、軽量な金属を使用した『折板屋根(せっぱんやね)』や『波形スレート(なみがたすれーと)』と呼ばれる屋根が主流となっています。
POINT1折板屋根(せっぱんやね)の特徴
折半屋根は、工場や倉庫だけに関わらず、体育館や駐輪場の屋根など様々な場所で活躍しています。このタイプの屋根は、1枚の金属を折りたたんだようなシンプルな構造になっており、折りたたむことにより金属の強度が増し耐久力が高くなることが特徴です。また、遮音性能や耐火性についても、防振ゴムで遮音性を高くすることや、不燃性の高い材料を使用するため、高い耐火性を備えた屋根を実現することが可能となっています。
折板屋根には、以下のような種類が存在しています。
- はぜ締タイプ
工期が短縮でき、比較的安価に施工が出来るタイプの折板屋根。防水性に優れています。 - 重ねタイプ
強風地帯で利用される折板屋根です。強度に重点を置く場合に採用されます。 - 嵌合タイプ
景観を重視する場合に採用されます。ボルトが表面に出ないのでスタイリッシュな外観を実現。 - 二重葺き（重ね式）タイプ
金属屋根を2重にし、間に断熱材を利用します。断熱材を用いることで、室温の調整を行うタイプのものです。騒音を遮断する効果もあります。 - わん曲加工
積雪地帯などでよく利用されます。軒先に曲げ加工を施すことで、風雨の吹き込み防止、積雪・つららの自然落下を誘導出来る為、軒先や外壁の保護が期待できます。
POINT2波形スレート(なみがたすれーと)の特徴
波形スレートは、古くから工場の屋根材として利用されているものです。特に鋳造工場や鍛造工場などでは主流の屋根材だったのですが、アスベストが社会問題となってからは折板屋根のシェアが増えています。これは、古い波形スレートにはアスベストが含まれていたからなのですが、近年ではノンアスベストの波形スレートが販売されているため、完全に廃れたわけではありません。波形スレートには以下のような特徴があります。
- 耐久性
高温や酸性による劣化が見られることもありますが、基本的には強い耐久性を持っています。特に、金属屋根のように錆びることもなく、腐食などもありません。 - 遮音性
金属屋根とは異なり、高い遮音性能を持っています。素材そのものが騒音を生みにくいので、雨音などの騒音も気になりません。 - 耐火性
防火性能、耐火性能共に非常に優れています。特に耐火性については、国土交通省からの認定を受けるほど優れています。
塗料を変えるだけで省エネ効果も得られる！？
工場や倉庫において、現在主流となっている屋根についてはわかっていただけましたね。もちろん、どちらも優れた屋根材ですので、施設的に何を重視するのかによって導入する屋根材を選べばいいでしょう。
因みに当たり前のことですが、工場や倉庫の屋根でも一般住宅と同様に経年で徐々に劣化が進行してしまい、放置してしまうと雨漏りが発生します。劣化に関しては、屋根材のサビや破損等、一般住宅と大きく違いはありませんし、メンテナンス方法も葺き替え工事、カバー工法、屋根塗装と同様な対応となります。
しかし、工場や倉庫などの大規模設備では、屋根に利用する塗料によって大きな省エネ効果を得られることがありますので簡単にご紹介しておきます。屋根の塗料の中には、遮熱塗料や断熱塗料などの機能性塗料と呼ばれるものがあり、その塗料を使用することで、室内温度に大きな影響を与えるものなのです。特に工場などでは、多くの設備が動くこともあり、夏場になると室内がサウナのようになってしまうこともあるでしょう。従業員の職場環境を考えて、冷房をフル稼働させるとなると、経費もばかにできません。こういった場合、塗料の種類を考えて塗装を進めるだけで、かなりの経費削減が可能になるのです。
例えば、断熱塗料は熱の伝導を抑えますので、太陽光による外からの熱を屋根で遮断することが可能となり、夏場でも室温を一定に保ってくれるのです。逆に冬場は、室内の暖かい空気が外に逃げないため、一年を通して空調設備の稼働を抑えることが可能となるのです。
工場や倉庫の屋根では、こういったエネルギー効率も考えて使用する材料を選びましょう。
工場や倉庫の屋根は、エネルギー効率も考えましょう！
今回は、一般住宅とは異なり、広大な面積となる工場や倉庫に採用される屋根の基本知識についてご紹介してきました。工場や倉庫と言うものは、人が住むための建物ではないため、外観イメージなどに拘るのではなく、より機能的な屋根の実現が目指されるものです。また、施設の特性上、大切なお客様の商品を製造したり、保管したりしなければならないため、雨漏りなどはあってはならないことでしょう。
しかし、機能的な屋根を作るためには、面積も大きい為、莫大なコストが必要になることは間違いありません。したがって、それぞれの屋根の形状や施工方法の違いで、どのような特色が出るのかきちんと理解しておき、自社に必要な屋根の導入を行うようにしましょう。
また、上述したように、屋根に利用する塗料によっては、室内温度を一定に保つ対策にもなる為、大きな省エネ効果を期待できるものもあるのです。屋根は、風雨をしのぐ目的で作るだけではなく、施設全体のエネルギー効率も考えて素材選びから進めても良いのではないでしょうか！
ゼファンは、自社職人及び専属外注の職人集団で屋根修理・雨漏り修理を行っているプロ集団です。調査の段階から自社の職人が行いますので、正確に原因を突き止め、屋根に最適な修繕方法をご提案しております。関西一円（大阪・神戸・兵庫・京都・奈良・滋賀）で屋根のお困りごと（屋根修理、雨漏り修理）がございましたらお気軽にご相談ください！
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