こんにちは、屋根修理と外壁修理のプロ集団・ゼファンです。
今回は屋根の基礎知識として屋根の勾配についてご紹介したいと思います。屋根の勾配は皆さんが家を建てるときや増築をしたい時に知っておきたい知識です。というのも、毎日外を歩いているときに色々な屋根の家を見ると思いますが、屋根の勾配について考えたことなんか普通はありませんよね。では屋根の勾配を決めるときに何を基準にして決めれば良いと思いますか?業者さんに全てをお任せするのも一つかもしれませんが、やはり少しは屋根の勾配に関する知識は持っておいた方が得策です。
そこで今回は屋根勾配に関する基礎知識と、それぞれのメリット・デメリットを簡単にご紹介したいと思います。
屋根勾配とはなに?
それではまず『屋根勾配とは何ぞや?』という所からご紹介します。
一言で言ってしまうと屋根勾配とは屋根の傾斜の確度の事です。勾配の決め方は使用する屋根材の種類、家を建てる地域の降水量や積雪量、台風の頻度などの気象条件を元にして決めることが一般的です。
一般生活では、勾配を表す場合『確度』で表わすことが多いと思いますが、一般的に屋根の勾配は『寸』で表現されます。寸の表示方法については、「1/10~10/10」までの範囲で表現され、基本的に水平距離10に対しての高さで表示します。例えば高さが4の場合は「4/10」という表示になり、これは4寸勾配と言われます。
緩勾配と急勾配のメリット・デメリット
それでは緩勾配と急勾配における屋根のメリット・デメリットについてご紹介したいと思います。現在住んでいる建物の弱点も分かるかと思いますので、是非参考にしてみてください。
■ 急勾配におけるメリット・デメリット
急勾配は、傾斜が高い屋根の事を指していて、一般的には6寸勾配以上の屋根の事を指しています。
急勾配屋根におけるメリットは、勾配が急なことにより雨水などが屋根に滞留せず、すぐに流れ落ちるので、屋根の塗膜の剥がれや苔などの発生を防ぎ、一般的に耐久性が高くなります。また、同様の理由で雨漏りのリスクも低くなります。居住面のメリットとしては、屋根裏が広く取れるため、物置にしたり子供部屋にしたりとスペースを有効活用できますし、屋根裏の空間が広いと断熱性が高くなるため夏場は涼しく、冬は暖かいを実現できます。
逆に急勾配屋根のデメリットは、風の影響を強く受けることがまず挙げられます。台風や突風などでは急勾配の屋根はダメージを受けやすくなります。また施工面では、急勾配の屋根はその分施工面積が広くなるため工事費用が高くなります。さらに急勾配屋根では足場が必須となるので、メンテナンス時の費用も緩勾配に比べ高くなることが多いです。
施工時の足場について
屋根工事における足場については業者さんによってその取扱いが違います。5寸勾配以下の屋根では足場を組まずに施工を行う業者さんもいますが、6寸以上となると足場は必須となります。
■ 緩勾配におけるメリット・デメリット
緩勾配とは急勾配の逆で傾斜が緩い屋根のことを指しています。一般的には3寸勾配以下の屋根の事です。
緩勾配におけるメリットは、急勾配と比較し施工面積が少なくなるので工事費用も安くなります。上にも書いた通り緩勾配の場合は足場が必須でない業者さんも多いので足場分の費用も安くなる場合があります。他にも緩勾配の屋根は風の影響を受けにくい為、台風などで屋根がダメージを受けることは少なくなります。
緩勾配のデメリットは、屋根の傾斜が緩い為、屋根にホコリなどが溜まりやすくなり、そこに雨が浸みこみ雨水がとどまる為、屋根材の腐食を進行させてしまう事があります。このため屋根の耐久性は下がりますし、急勾配に比べると雨漏りのリスクは高くなります。他には、屋根裏のスペースが狭くなるため断熱性が低くなることや、デザイン的に実際より家が小さく見えるなどがあげられます。
屋根材によって最低勾配は決まっています
一般の人にはあまり知られていないかもしれませんが、屋根の最低勾配は屋根材によって決まっています。もちろん、決められている最低勾配を下回る勾配にしてしまうと雨漏りや屋根材の吹き上げなどのトラブルが起こる可能性が著しく上がってしまいます。下によく使用される屋根材の最低勾配を紹介しますので、最低勾配は必ず守るようにしましょう。
屋根材の違いによる最低勾配は?
- 瓦屋根の場合の必用最低勾配・・・4/10以上(4寸勾配以上)
- 金属屋根の場合の必用最低勾配・・・1/10以上(1寸勾配以上)
- スレート屋根の場合の必用最低勾配・・・3/10以上(3寸勾配以上)
いかがでしたか?
屋根は勾配によってその強みや弱点が変わってしまいます。「たかが屋根の傾斜」等と考えずにどのような機能を持たせたいのか?やメンテナンスの事をしっかりと考えて屋根の勾配はきめなければいけませんね。また、屋根の勾配は建物のデザインなどにも大きくかかわってきますので自分ではよくわからないと言う方はしっかりと業者さんに確認することをオススメします!
ゼファンでは、自社職人及び専属外注の職人集団で屋根工事・外壁工事を行っているプロ集団です。調査の段階から自社の職人が行いますので、正確に原因を突き止め、屋根に最適な修繕方法をご提案しております。関西一円で屋根のお困りごとがございましたらお気軽にご相談ください!
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