こんにちは、屋根修理と外壁修理のプロ集団・ゼファンです。
今回は普段何気なく住んでいる住まいの『屋根の基本』についてご紹介したいと思います。屋根とは住まいにとって欠かすことのできない部分ですが、特段意識して注目するようなものではないのではないでしょうか?
しかし、屋根は注目してみると、実はそれぞれがいろいろな形状をしています。それぞれの形状によってその特徴も違いますので、今回は主な屋根の形状の名称とその特徴をまとめてみたいと思います。
様々な屋根の形状をご紹介
屋根の形状は上で説明した通り様々な物があり、その形状によって外観のイメージが大きく変わります。下に住宅で採用されている主な屋根の形状を上げてみます。屋根の形状にはもちろんそれぞれ名称もつけられています。
上記に挙げたもの以外にもまだまだ形状の違う屋根はあるかと思いますが、上に挙げた物だけでもそれぞれが与える外観のイメージが異なることはわかっていただけたのではないでしょうか。
屋根は雨風をしのぐ大きな役割を持っていますが、それぞれの形状によってその屋根の特徴等には違いがあります。ここでは、普段よく目にするであろう主な屋根についてご紹介したいと思います。
■ 切り妻(きりづま)屋根
切り妻屋根は、最もよく見る形状の屋根で、最上部から2方向に向け屋根が下がっていく三角形の屋根です。日本だけでなく、世界中で最もポピュラーな屋根なので和風・洋風どちらの外観にも合うと言われています。
この屋根は単純な形状なので雨じまいもしやすく、施工・メンテナンスのコスト面でも有利です。
■ 寄棟屋根(よせむねやね)
寄棟屋根は、最上部から4方向に向かって屋根が下がっていく形状の屋根です。
この形状の屋根も世界中でよく採用される屋根の形状で、和風・洋風と外観を問いません。
この構造の特徴は頑丈なことで、台風などの風圧などに対しては最も強いとも言われています。
■ 片流れ屋根(かたながれやね)
片流れは一方向に向かって下がっていく一枚板の屋根の形状です。
屋根の形状としては最もシンプルな屋根で、この屋根を採用した建物はモダンなイメージになります。この屋根は南側に向けて傾斜させると太陽光パネルを最大限に設置することが可能な事が大きなメリットですね。デメリットとしては風圧を受けやすい点です。
■ 方形屋根(ほうぎょうやね)
この形状は寄棟屋根の一種になり、作りは寄棟と同様に頂点から4方向に下がり、四角すいの形状になっている屋根です。方形と寄棟の違いは、正方形の建物に寄棟を採用した場合、屋根がピラミッドのような形になります。この場合においては寄棟ではなく方形屋根と呼ばれます。
寄棟や方形屋根の場合は太陽光パネルの設置が難しく、時には設置が不可能な場合もあります。
■ 陸屋根(ろくやね・りくやね)
鉄筋コンクリート造や重量鉄骨造の家の場合によく採用される形状です。
この屋根は傾きのない平面の形状が特徴で、この屋根を採用した住まいの外観はキューブ状になりモダンな雰囲気を与えます。
メリットとしては屋上利用が可能な住まいとなることですが、反面、雨漏りのリスクが他の形状に比べ高くなります。
■ 入母屋(いりもや)屋根
入母屋は、寄棟屋根の上に切妻屋根が乗っているような形状で、古くは弥生時代のころから採用されていて、日本建築でよく見られる形状の屋根です。
この屋根は日本の伝統建築らしく、風格のある外観デザインになりますが、構造が複雑なため施工費用が高額になり、メンテナンスも難しくなります。また、雨漏りのリスクも高いです。
■ マンサード屋根
マンサード屋根は2種類の屋根勾配が合わさった形状で、寄棟が2段勾配になっている屋根です。この屋根の形状は17世紀のフランスで考案された形状と言われていて、日本国内では主に北海道などで採用されており、九州などではほぼ見かけないかと思います。
いかがですか?
屋根はちょっと詳しく見てみるだけで、非常に多くの形状があるのがわかっていただけたのではないでしょうか?もちろん、屋根の形状によってその屋根の持つ特徴や強み弱みは変わってきます。例えば、沖縄や九州などの日本の南側と北海道など北側では気候が大きく変わりますよね。そのような場合、屋根に必要な機能が変わると言うのはわかっていただけるのではないでしょうか。屋根はその気候によって最もベストな形状を取るように進化して来ました。
今回は、屋根の基本となる『屋根の形状』とその屋根の特徴をご紹介しました。一度自分の家の屋根がどのような形状になっているのかを確認してみてはいかがでしょうか?屋根の形状によって劣化しやすい部分などは変わってきますので、屋根の形状とその特徴を知っておくだけでも、とても役に立つと思います。
ご参考までに関西・大阪に合う屋根や建物構造について簡単にご紹介します。日本の中で比較的に寒暖差のある東海や近畿地方においては、冬の事を考えるよりも夏の暑さを考えた住宅を建てる傾向があります。東北などの様に積雪が多い地方では、陸屋根が採用されることは無く傾斜のある屋根が採用されますが、関西では比較的自由です。雪が大量に積もる事のない大阪などは陸屋根を採用して大きな窓を設置している建物もよく見ることができますね。関西では夏の水害などの為に徹底的に基礎工事を重視する傾向もありますが、屋根の形状は比較的自由に選ぶことができるのは関西での家づくりのメリットでもあります。