「3寸」と「5寸」、どちらが急勾配の屋根なのか分かりますか?
今日は屋根の勾配についてのお話です。
日本の大工さんや屋根修理のスタッフは、屋根の勾配を「3寸」、「5寸」といった寸(すん)の単位で表します。
これはイラスト図面のように、底辺(水平距離)を10寸にしたときの高さ(垂直距離))が何寸あるかで、勾配の角度を表しているもの。急勾配はどちらかという、最初の質問の答えは「5寸」になりますね。勾配による違いをカンタンに整理してみましょう。
- 1寸〜2寸…緩勾配。金属系の屋根材が向いている。
- 3寸〜5寸…並勾配。最もスタンダードで、多くの屋根材も使用できる。
- 6寸以上…急勾配。雨漏りのリスクが少なく、デザイン性が高い。
最近の住宅では3寸〜5寸程度、角度にすると20°前後の並勾配が主流になっています。
勾配が緩ければ雨水の排水に注意が必要になりますし、勾配が急になるほど屋根の面積が増えて屋根材も多く必要になるため施工の手間やコストがかかります。
また勾配によって使用できる屋根材も違ってきます。
金属素材やスレート素材は雨水も流れやすいので、勾配が緩くても施工できますが、和瓦は4寸程度の勾配がないと雨漏りのリスクが増えるため施工できません。
街でみかける住宅の屋根勾配はどれくらいなのか、屋根のデザインによって勾配は違っているのか、チェックしてみると面白いと思いますよ。
また、ご自宅の屋根の勾配も一度確認してみてください。屋根リフォームの際にはきっと役にたつはずです。緩勾配も、急勾配も屋根のリフォームはゼファンにおまかせください!